騎士団長殺し(村上春樹の新刊)、ネタバレあらすじと感想

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2017年03月03日

騎士団長殺し(村上春樹の新刊)、ネタバレあらすじと感想

こんばんは、村上春樹大好き、ハルキスト滝川@マネテク!です。

というわけで、先日発売された村上春樹の最新作、騎士団長殺しをようやく読み終えましたので、あらすじと感想を記しておきたいと思います。
ちなみにハピタス堂書店by eBook Japanで予約していたのですが、発売日の午前中に届きました。素晴らしい!

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騎士団長殺しのネタバレあらすじ


あらすじは思いっきりネタバレしていますのでご注意ください。

東北、北海道を放浪


肖像画を描くことで生計を立てている画家の主人公は、妻のユズから離婚を切り出され、車に乗って東北、北海道の放浪の旅に出る。
途中、ファミレスで会った女の子とラブホテルで交わる。
そのファミレスでは、「白いスバルフォレスターの男」とも出会う。

小田原の山奥に落ち着く


放浪の末、美大時代の友人である雨田の父親(有名な日本画家である雨田具彦。認知症を患い今は伊豆の高級療養施設にいる)が住んでいた小田原の山奥にある家を借りて暮らし始める。
肖像画を描く仕事は辞めたが、小田原の絵画教室の教師という職を得て、人妻と不倫したりしながら絵を描く。

免色との出会い


ある日、破格の報酬で肖像画の作成依頼が舞い込む。
依頼主は、谷を挟んだ向こう側に住む免色という独身、白髪の富豪。
これを機に、免色との付き合いが始まる。

騎士団長殺しを発見


主人公は、屋根裏から音がすることに気づき、そこにミミズクを見つける。そして厳重に梱包された日本画も見つける。
その日本画は、雨田具彦が描いた「騎士団長殺し」。
雨田具彦は日本画家に転向する前、将来を嘱望された洋画家としてウィーンに留学していた。
その絵は、そのウィーンで学生により計画された、ナチスの将校暗殺計画(未遂に終わり、参加していた雨田具彦は日本に強制送還された)と関係していると思われる。

騎士団長が出現


主人公は、真夜中に鈴の音がすることに気づく。鈴の音は、近くの石塚の中から聞こえてくる。
免色の協力を得て、重機を使って石塚を開くと、石塚の下に開いた穴の中から鈴だけが見つかる。
イデアが身長60cmの騎士団長(騎士団長殺しに描かれていた登場人物)の形をとって主人公のところに現れる。
穴の奥で鈴を鳴らしていたのはこの騎士団長だった。

免色の打ち明け話


免色は、主人公を自宅に招き、打ち明け話をする。
若い頃付き合っていた女性が急に結婚したが(免色は結婚する気がないことを伝えていた)、結婚後すぐに生まれた女の子は、自分の子どもではないか、と思っている。
その女性と最後に会った時に精液を搾り取られるように性交していて、女の子が生まれたタイミングはその性交と符合していた。
そしてその女の子(秋川まりえ)を見るために、まりえが住む家がよく見える位置にある今の自宅を購入し、軍事用の双眼鏡で毎晩まりえの住む家を見ているのだと。
ちなみにその母親(免色と付き合っていた女性)はまりえが6歳の時にスズメバチに刺されて亡くなっており、今は父親の妹である秋川笙子(女の子の叔母)が同居して面倒を見ていた。
まりえは主人公が教える絵画教室の生徒でもあった。
そして免色は主人公にまりえの肖像画を描くことを依頼する(その肖像画を手元に置きたいと望んでいる)。

まりえの肖像画を描き始める


免色が絵画教室のオーナーと話をつけ、まりえが肖像画のモデルになることの了解を取り付ける。
毎週日曜の10時に、まりえと秋川笙子が主人公の家を訪れ、肖像画を描くことになる。
2回目の訪問時、免色が主人公の元を訪ね、主人公は秋川笙子とまりえに免色を紹介する。
主人公が描いた免色の肖像画に興味を示した秋川笙子とまりえを免色は自宅に招待し、翌週2人は免色邸を訪れる。
まりえは免色邸を訪れたことで、免色が自分の家を見ていることを直感する。
秋川笙子は免色に好意を持ち、やがて免色は秋川笙子と付き合い始める。

雨田政彦の訪問


雨田政彦が主人公の元を訪ね、伊東で買ってきた魚を持参した出刃包丁でさばく。
ユズは政彦の同僚と不倫をしていたこと、妊娠していること、その同僚と結婚するつもりがないようであることを告げ、黙っていたことを詫びる。
主人公は、東北を放浪しているとき、ユズと交わる夢を見たことを思い出す。
ユズの受胎のタイミングはその夢と符合している。
政彦が持ってきた出刃包丁が行方不明になる。

まりえが行方不明に


まりえが家に戻らないが心当たりはないか、と秋川笙子から主人公に電話がかかってくる。
まりえは見つからず、秋川家は警察に届け出る。
騎士団長が現れ、主人公に、「明日の昼前に電話がかかってきて誘われるのを断ってはならない」と告げる。
予言通り、雨田政彦が電話をかけてきて、父親の見舞いに誘われる。

騎士団長を殺す


まりえが行方不明の状況ではあるが、主人公は雨田政彦と一緒に雨田具彦の見舞いに行く。
雨田具彦の病室に、騎士団長が現れ、まりえを助けるためには今ここで自分を殺せと言う。
病室にはなぜか、以前雨田政彦が主人公を訪ねて来た時に魚をさばくために持参して行方不明になっていた出刃包丁があり、その包丁を使って主人公は騎士団長を殺す。
まるで雨田具彦が描いた「騎士団長殺し」のように。

地底世界を冒険


騎士団長を殺した後、主人公は病室の床から顔を出している「顔なが」(雨田具彦が描いた「騎士団長殺し」で同じように床から顔を出している)を見つける。
その床の穴から、主人公は地底の世界に降りていく。
途中、川の水を飲み、渡し守にペンギンのお守り(まりえの携帯電話についていて、穴の底に落ちていたもの)を渡して川を渡してもらう。

主人公、まりえが帰還


その後、狭い穴を通って、ドンナ・アンナや死んだ妹に助けられながらたどり着いた先はあの、森のなかにある穴の中だった。
主人公はそこにあった鈴を振り、その音に気づいた免色に助けられる。
ほぼ時を同じくして、まりえは家に帰宅する。

まりえの告白


主人公とまりえは、お互いの体験したことを2人だけの秘密として告白し合う。
まりえは行方不明になっている間、好奇心から免色の屋敷に忍び込んだものの出られなくなり、騎士団長の手助けを得たりしながら4日間住み込みのメイド用の部屋で(現在住み込みのメイドはいないので空き部屋で)ずっと息を潜めていた。
そして週に一度のクリーニングサービスが家を掃除している間に抜け出したが、本当のことを言えるわけもなく、記憶喪失を装い、気がついたら山の中にいた、ということにしていた。
そして2人で「騎士団長殺し」と「白いスバルフォレスターの男の肖像画」を梱包して屋根裏に隠す。

ユズとの復縁


その後、主人公はユズに会いに行き、ユズと復縁する。
「秋川まりえの肖像画」は、未完成なまま、まりえに渡される。
主人公はまた仕事として肖像画を描き始める。
室(むろ)という女の子が生まれ、ユズは以前働いていた建築事務所に復職する。
小田原の雨田具彦の家は、火事で燃える。
屋根裏に隠された、「騎士団長殺し」「白いスバルフォレスターの男の肖像画」も燃える。

感想


まず、純粋に面白かったです。
読書という体験を楽しませてもらった気がします。

そして、過去の村上春樹作品を想起させるようなモチーフが随所に散りばめられていて、村上春樹ファンなら思わずニヤリとしてしまうかもしれません。
ユズはねじまき鳥のクミコだし、免色は名前が多崎つくる的だし、地底世界は世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランドの下水道だし、二重メタファーは同じく世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランドのやみくろだし、夢の中でのユズとの交わりは1Q84のふかえり、騎士団長は同じく1Q84のリトル・ピープル、雨田具彦はノルウェイの森の小林緑のお父さん、森の中の穴はねじまき鳥の井戸、東北を放浪するのはノルウェイの森の主人公が直子の死後北陸(でしたっけ?)を放浪したのと重なります。
ほかにもまだまだたくさんありそうです。
たぶん自覚した上で、あえて村上春樹的な作品を書いているのだと思います。

そして相変わらずこの怪異譚的なストーリーを読ませる力はすごいなぁと思いました。
もうなかなかいい歳ですが、たぶん元気だと思いますので(笑)、村上春樹的な作品をもう何作か読みたいです。





※この記事は、以下関連ブログ記事からの転載記事です。
・騎士団長殺し(村上春樹の新刊)、ネタバレあらすじと感想 | ブックスたきがわ

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by ジョージ滝川 at 06:08 │ Comments(0) TrackBack(0) 読書  
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