(書評)脳がクリアになるマインドフルネス仕事術 川野泰周・柳内啓司
こんばんは、座禅大好き、マインドフルネス滝川@マネテク!です。
以前、総持寺の早朝座禅に参加させてもらったことがあるのですが、非常によい体験でした。
さて、最近(少し前?)話題のマインドフルネスについて、図書館で本を借りて読んでみました。
目次
気になった部分を抜き書き
というわけで、さっそく気になった部分を中心に抜き書きしてみたいと思います。
マインドフルネスとは
日本マインドフルネス学会は、マインドフルネスを「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」と定義しています。
(略)
マサチューセッツ大学のジョン・カバッド・ジン博士は、「意図的に、今この瞬間に、判断せずに、注意を払うこと」と定義しています。
つまり、マインドフルネスとは「状態」です。
「今、この瞬間の体験だけに意識を向けている(マインドフル)」+「状態そのもの(ネス)」なのです。
(略)
ざっくりと、「あれこれ考えず、ただ目の前のことに集中する姿勢」ぐらいに考えていただくとよいでしょう。
あれこれというのは、過去や未来のこと、他人の考えなどの、自分の目の前のことではないこと(=雑念)です。
脳内の3つのネットワーク
脳内には以下の3つのネットワークがあります。
(1)SN…セイリエンス・ネットワーク(顕著性ネットワーク)
・外界からの知覚、内部感覚を統制する時の活動部位
・DMNとCNを切り替える役割を担う
(2)DMN…デフォルト・モード・ネットワーク(初期モードネットワーク)
・脳のアイドリング状態での活動部位(何もしていないときでも活動)
・心ここにあらずの状態や、解決が見えない問題に悩むときに活性化
・うつ病、不安障害、ADHD(注意欠陥多動障害)などでは過活動になっている。
(3)CEN…セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク(中央実行ネットワーク)
・目標に向かって計画、意思決定、集中する時の活動部位
(略)
DMNはその名の通り、外部刺激に即座に対応するためにデフォルトで活動している部位です。
さらに、気が散って心ここにあらずとなっているときや、解決が見えない問題迷ったり困ったりしてるときに活性化します。
このDMN、なんと6〜8割もの脳内エネルギーを消費するとされています。
(略)
マインドフルネスによってこれをうまく抑えるとともに、ハイパフォーマンスな「一流打者」CENに切り替えることで、脳を疲弊させず、効率よく働くことができます。
また「脳の監督」SNが雑多な情報の中から最適なものを抽出してくれるので、脳が整理整頓され、雑念がなくなります。
脳はもとのクリアでフラットな状態に戻り、余計なエネルギーを使うこともなくなる。
すると、本当に必要なことにだけエネルギーを向けることができるようになります。
マインドフルネスは脳をクリアにするリセット法なのです。
マインドフルな思考法と瞑想のトレーニング
いざ、どうやってマインドフルネスを実践するのか。
その方法を二種類に分けると、以下のようになります。理入(りにゅう)…マインドフルな思考法
自動思考(考え方の癖)に気づき、雑念を手放して、目の前にある事実をありのままに見つめること行入(ぎょうにゅう)…瞑想のトレーニング
「座って瞑想する」「呼吸を整える」「歩く感覚に集中する」などのアクションを行い、「今この瞬間」に集中すること
理入(りにゅう)…マインドフルな思考法
一番はじめに「気づき」があることが大切です。
「雑念を手放す」というのは、「見ない」ということではありません。
気づいてないものを手放すことはできない。
その存在に気付いたからこそ、手放すことができるようになるのです。
嫌なことや意識したくないことなど、ストレスの元から目をそらしていると、それはだんだん記憶の底に埋もれていきます。
実はこれが一番良くない状態です。
(略)
あれこれ考えず、ただ目の前のことに集中するという姿勢自体が、マインドフルネスの実践になります。
行入(ぎょうにゅう)…瞑想のトレーニング
マインドフルネスの最も重要な基礎となる瞑想法が「呼吸瞑想」です。
呼吸という、生きている限り無意識に行っているものにあえて意識を向けることで、注意力のトレーニングになります。
さらに呼吸には、吸うときに交感神経、吐くときに副交感神経が働く効果があるため、意識的に呼吸することで自律神経のバランスを整えることができます。
イライラやモヤモヤで心が乱れているとき、自律神経は乱れていますから、呼吸瞑想を行うことで気分が落ち着いてくるでしょう。
(略)
(1)座った体勢で、軽く背筋を伸ばす。
(2)2〜3回ほど深呼吸。新鮮な空気を吸い込み、吐き出して、体内の空気を入れ替えるイメージ。
(3)自然に呼吸し、観察する。
この呼吸瞑想、時間については完全に自由だそうです。
数十秒でも数十分でも構わないとのことですが、目安としてははじめは2〜3分から、という指導法もありますとのこと。
もう一つ、基本の瞑想として、「歩行瞑想」というものがあります。
(略)
実は、人間にとって一番瞑想しやすい時間は「歩いているとき」です。
(略)
片足一歩ごとの足の感覚に注意を向け、「かかとが上がる」「つま先が上がる」「移動する」「着地する」と心で唱えながら、ゆっくり歩いていくのです。
応用編として歩行瞑想のやり方をもう一つお教えします。
こちらは普段どおりの速度で歩きながら行えるため、通勤途中にもピッタリです。
やり方はとても簡単です。
呼吸と歩数に意識を向け、両者のタイミングを合わせていくだけです。
「右・左・右・左」の4歩で1回吸って、「右・左・右・左・右・左」の6歩で1回吐く、といった形です。
まとめ:マインドフルネスの効果を実感
さっそく、この本を読んで学んだことを実践すべく、ストレスを感じた時にマインドフルネスを行っています。
会社のデスクで、椅子の上にあぐらをかき、手のひらを上に向けてゆっくり呼吸をし、呼吸に集中してしばらくすると心が落ち着いて来るのが分かります。
「無我の境地」ですね。
正直、期待していなかったような面もあるのですが、効果を実感しています。
ちなみに、DMNは先日読んだメンタリストDaiGoさんの本で書かれていた「ウィルパワー」を浪費する脳そのものですね。
こういったつながりを感じると理解が深まります。
(過去記事)
・(書評)自分を操る超集中力 メンタリストDaiGo | ブックスたきがわ
脳がクリアになるマインドフルネス仕事術
★★★
星の基準
★★★★★ 手元に置いて何度も読み返したい名著 買って配りたい
★★★★ また読みたい、いい本。他人に勧めたい
★★★ よい本だった。また読むかは微妙。
★★ 読む価値のある部分もあるが…。また読むことはなさそう。
★ 時間の無駄だった。
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