(書評)ぼくたちに、もうモノは必要ない。 佐々木典士
こんばんは、ミニマリズム大好き、ミニマリスト滝川@マネテク!です。
最近また自分の中でミニマリズムがキテます。
とりあえず家中のモノを捨てまくって、シンプルに暮らしたいです。
何なら家族と暮らす家を出て、事務所名目でワンルームマンションでも借りてそこでミニマリスト生活を送りたいくらいです(笑)。
目次
ミニマリストのバイブル
ミニマリストのバイブルと言えばこの本、というくらい、現在のミニマリストブームを作り出したと言っても過言ではない、定番の本だと思います。
というわけで、さっそくですが、気になった部分を抜き書きしておきたいと思います。
ミニマリストが生まれた条件
ミニマリストが生まれるためにはいくつか欠かせない条件があったと思う。
簡単にまとめれば次の3つだと考えている。(1)増えすぎた情報とモノ
(2)モノを持たないで済む、モノとサービスの発展
(3)東日本大震災
増えすぎた情報と、変わらない人間
今の日本を生きる人が1日に受け取る情報量は、江戸時代に生きた人の1年分とも、一生分とも言われている。
一方、ぼくたち人間は5万年前から変わっていないハードウェアだそうだ。
僕たちのハードディスクであり、メモリであり、プロセッサである脳は400年前の江戸時代どころか、5万年前から進化していない。
進化していない5万年前のハードウェアに情報もモノも詰め込みすぎている、というのが今の実情だ。
願いは叶っているのに慣れ、そして飽きる
こんな風にぼくたちがかつて願ったことはすべて叶っている。
それなのに、なぜそれに満足できず、不幸だと感じてしまうのだろう?
答えは誰にでもわかる。
ぼくたちは叶った願いに次第に「慣れた」のだ。
「慣れ」はだんだん「当たり前」のものになる。
「当たり前」のものに、最終的に「飽き」てしまったのだ。
ぼくたちの願いは全て叶っているのに、この「慣れ」→「飽き」の仕組みがあるせいで、叶った願いに対して不満が募り、不満を感じてしまう。
モノが自分の価値になると、モノはさらに増える
モノを「自分の価値」を伝える手段にしていると、モノはどんどん増えていく。
増えれば増えるほど「自分の価値」が伝わりやすくなるのだから当然だ。
しかし、増えたモノは次第に「自分の価値」を伝える手段ですらなくなってしまう。
「自分の価値」を伝えるという手段ではなく、「自分の価値」という目的そのものにモノがなってしまう。
つまり「モノ」が「自分」になる。
「モノ」を「自分自身」だと勘違いしてしまうようになる。
モノを自分だと思い込めば、さらにモノは増えていくだろう。
捨てる方法最終リスト
「捨てる方法最終リスト55」と題して捨てるためのルールが紹介されています。
そんなリストの中から、気になったものをいくつか紹介したいと思います。
・「捨てて」後悔するモノはひとつもない
・複数あるモノは捨てる
・1年使わなかったモノは捨てる
・捨てづらいモノは写真に撮る
・永遠に来ない「いつか」を捨てる
・「元を取る」という発想を捨てる
・「ストック」という仕組みを捨てる
・お店があなたの「倉庫」です
・街があなたの「間取り」です
・もう一度買いたいと思えないモノは捨てる
時間の豊かさが幸せに直結
心理学者のティム・キャサーは「時間の豊かさ」が幸せに直結し、「物質の豊かさ」はそうではないと主張した。
バリバリ仕事ができ、十分すぎるほど稼いでいても、いつも何かに追い立てられ、ストレスを抱えている人は誰の周りにでもいるだろう・
普段はとても感じのいい人でも、忙しく時間的な余裕がないと、その人の悪い面が出てしまう。
反対に、上司が部下を気にかけて声をかけるのは、いつでも仕事が一段落して帰り際だ。
時間の豊かさはどこでも味わえる
ゆったりした「時間の豊かさ」を味わうことは幸せにとって不可欠だ。
だけどそのためにわざわざ南国に出かけ、ビーチパラソルの下でソファに寝そべらなければいけないわけではない。
人の感情には、限界があるからだ。
その辺の喫茶店でほっと一息つく。
パソコンを打つ手をやめて、深呼吸してみる。
その瞬間にゆったりとした感情と、ビーチのソファで感じる感情は実はそんなに変わらない。
感情には限界があるから、ビーチのソファのほうが2倍も、3倍も幸せになれるかというとそうではない。
日常のどこにでも、幸せは転がっているのだ。
習慣にするにはハードルを下げること
掃除を習慣づけたいと思うなら、掃除のハードルを下げ、簡単にすることがまず第一だ。
モノ減らして掃除を簡単にするのだ。
「性格」ではなく、「環境」を変える
モノを少なくすることで、家事、あらゆる生活は簡単になり、楽になる。
簡単で楽なわりに、こなせば自分に自信が湧いてくる。
めんどうだな、嫌だなと思う自分を退け、自らを「コントロール」できている実感が湧いてくる。
早起きし、出社する前にゆっくり朝食をとり掃除も洗濯もきちんと済ませてから出かけるのと、ギリギリまで寝ているのでは、出社後の仕事のやる気もまるで違う。
きちんとした生活を送るだけで、自分に自信が持て、自分のことが好きになれる。
自分のことが好きになれれば、他のことに挑戦しやすくなる。
生活から人は変われる。
毎日の生活で喜びを感じる
モノを捨ててぼくが思うのは、何かを成し遂げたり、何者かになる必要はないということだ。
いつもの家事を、毎日の生活をまっとうするだけで、自分が好きになれ、十分な喜びを感じられる。
「見栄」を意識し、捨てる
ぼくが電子書籍に対して思っていた違和感の正体は、紙にしかない魅力がないことではなく、「読んでも積み上がらない」ことだったと思う。
自分が好きで、自分のために集めていたと思っていた膨大な本だが、実は人から、好奇心旺盛な、深い人間だと思われたいがために持っていた部分があった。
「食べるために、生活する為に我慢は必要なんだよ!」とよく言われるが、「食べるため」「生活するため」の大半は、実はモノや「他人の目線」つまり見栄が占めているという事実は何度だって確認しておく必要がある。
モノを減らすと意識は自分に向かう
ミニマリストには、瞑想や座禅、ヨガを習慣にしている人が多い。
考えてみるとこれはごく自然なことでもある。
モノを減らすと、自分の意識は「外側」にあるモノで煩わされなく煩わされることが少なくなる。
すると意識は自分の「内側」に自然と向かう。
まとめ:やはりミニマリストのバイブル
具体的にモノを減らすための技術は、たっくさんの必要十分生活なんかが実践的で好きなのですが、ミニマリストとしての考え方、という意味ではこの本は非常に分かりやすく、納得てきな内容だと思います。
例えて言うならば、心に迷いが出た時などに原点を確認するための北極星みたいな…、と言うと言い過ぎかもしれませんが(笑)。
(参考リンク)
・(書評)必要十分生活 たっく | ブックスたきがわ
今日のマネテクポイント
ミニマリズムに興味がある方はぜひ読んでみることをオススメします。
ぼくたちに、もうモノは必要ない。
★★★★
星の基準
★★★★★ 手元に置いて何度も読み返したい名著 買って配りたい
★★★★ また読みたい、いい本。他人に勧めたい
★★★ よい本だった。また読むかは微妙。
★★ 読む価値のある部分もあるが…。また読むことはなさそう。
★ 時間の無駄だった。
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