医療費控除の「10万円」、1人分で数えていませんか

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2026年09月28日

医療費控除の「10万円」、1人分で数えていませんか

こんばんは、レシート整理大好き、領収書滝川@マネテク!です。

医療費控除の話をすると、だいたい最初に出てくるのが「うちは10万円もかかってないから関係ない」という反応です。

これ、2か所で誤解されていることが多い制度なんですよね。
というわけで今日は、その2点だけ整理しておきます。年末までに知っておくと、来年の確定申告が変わるかもしれません。
医療費控除の「10万円」、1人分で数えていませんか

誤解1:10万円は「1人分」ではありません

医療費控除は、生計を一にする家族の分をまとめて合計できます。

・本人
・配偶者
・子ども
・(条件を満たせば)別居の親

これらを合算して、その合計が10万円を超えているかを見ます。
つまり「うちの家族全員で1年間にいくら払ったか」という数え方ですね。

1人ずつ数えると届かなくても、家族4人分を足すと超えている、というのはよくある話です。
歯科治療や、通院の交通費(公共交通機関分)も入りますので、思っているより積み上がります。

誰の申告にまとめるかも選べます。
医療費を実際に負担した人であれば、所得税率が高い人にまとめたほうが戻りが大きくなるのが一般的です(住民税の扱いもあるので、必ずそうとは言い切れませんが、目安としては有効です)。

誤解2:10万円が下限とは限りません

もう1つ。
基準は「10万円」ではなく、正確には「10万円、または総所得金額等の5%のうち少ない方」です。

つまり、総所得金額等が200万円未満の人は、10万円より低い金額で使えます。

たとえば総所得金額等が150万円の人なら、5%は7万5,000円。
これを超えた分が控除対象になります。

パートで働いている方、年金生活の方、開業したばかりの方などは、ここに該当することがあります。
「10万円に届かないから無理」と早々にあきらめている人がいちばん損をしやすいところですね。

計算の形

式にすると、こうなります。

医療費控除額 =(1年間に払った医療費の合計)−(保険金などで補われた金額)−(10万円 または 総所得金額等の5%の少ない方)

上限は200万円です。

注意したいのは真ん中の引き算です。
高額療養費、生命保険の入院給付金、出産育児一時金などを受け取っている場合は、その分を先に引きます。
ここを忘れると計算がずれます。

そして控除額がそのまま戻ってくるわけではありません。
控除額 × 所得税率が、おおよその減税額です。所得税率10%の人なら、控除額10万円で減税は約1万円。住民税も別途下がります。

以前「所得控除と税額控除、効き方がぜんぜん違います」という記事を書きましたが、医療費控除は所得控除です。だから税率が高い人ほど効きます。

対象になるもの・ならないもの

境目がややこしいので、代表的なところだけ。

対象になりやすいもの
・病院・歯科の診療費、治療費
・処方薬の代金
・治療目的のマッサージ、はり、きゅう(国家資格者によるもの)
・通院のための公共交通機関の運賃
・子どもの歯列矯正(治療目的と認められる場合)
・入院時の部屋代・食事代(病院から提供されるもの)

対象になりにくいもの
・健康診断・人間ドック(病気が見つかって治療につながった場合は対象になることがあります)
・予防や健康増進のためのビタミン剤、サプリメント
・美容目的の施術
・自家用車で通院したときのガソリン代・駐車場代
・入院時の差額ベッド代(本人の希望による場合)
・入院時に自分で買った日用品

「治療のためか、予防・美容のためか」で分かれる、というのが大枠の考え方です。

今年のうちにやっておくこと

1. 領収書を1か所にまとめる
封筒1枚でいいです。家族全員分をそこに放り込む。これだけで来年が楽になります。

2. 医療費通知を待つ
健康保険組合から届く「医療費のお知らせ」があれば、それを添付することで明細の記入を簡略化できます。
ただし通知に載るのは保険適用分だけなので、自費分は自分で記録が必要です。

3. 交通費はメモで足りる
公共交通機関の運賃は領収書がなくても、日付・行き先・金額のメモで申告できます。
通院のたびにスマホのメモに1行書くだけで済みます。

4. セルフメディケーション税制との選択も確認
対象の市販薬の購入額が年間1万2,000円を超える場合に使える特例もあります。
ただし医療費控除との併用はできません(どちらか選択)。両方の金額を出して、有利なほうを選ぶ形です。

今日のマネテクポイント

医療費控除でいちばんもったいないのは、「10万円」という数字を1人分の下限だと思い込んで、最初から数えていないケースです。

家族の分を足す。所得が低い年は5%で判定する。
この2つだけ覚えておけば、使えるかどうかの見当はつきます。

封筒1枚の準備で数千円〜数万円変わることもあるので、今年の分はまだ間に合いますね😊

※本記事は2026年9月時点の制度にもとづく一般的な解説です。対象になるかどうかは個別の事情で判断が分かれることがありますので、詳細は国税庁の情報および所轄の税務署でご確認ください。

(参考リンク)
・医療費を支払ったとき(医療費控除):国税庁
by ジョージ滝川 at 21:00 │ Comments(0) │ マネーテクニック  
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