佐藤可士和の超整理術

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2013年05月06日

佐藤可士和の超整理術

こんばんは、デザイン大好き、
デザイン滝川@マネテク!です。

というわけで、「佐藤可士和の超整理術」です。
図書館で気になったので手に取ってみました。

佐藤可士和というと、流行を捉えるのが上手なデザイナー、
という印象を持っていましたが、
どちらかと言うとイケイケな、いわゆる広告業界的なイメージを
勝手に持っていました。

この本を読んで、そのイメージは完全に覆されました。
語り口は非常に謙虚で、誠実な人柄が伝わってきました。
また、非常に緻密な、かつ確固たる信念を持って仕事に取り組んでいるからこそ、
これだけの実績を挙げられている人なのだと思いました。

まえがき

この本で僕が述べる整理術とは、整理のための整理ではなく、快適に生きるための本質的な方法論。ですから、デスク周りなどの空間から仕事上の問題、人間関係に至るまで、あらゆる場面に応用できるのです。
「超整理術」の本質は、ものの整理ではないのです。

すべては整理から始まる

  1. 空間の整理術
  2. 情報の整理術
  3. 思考の整理術
「超整理術」は3レベルで解説されています。
それぞれの段階が密接に関連しています。

レベル1「空間」の整理術 プライオリティをつける

「モノを絞って、すっきりと気持ちいい環境の中で、効率的に仕事をしたい」
これが僕の”空間”の整理を行ううえでの大前提になっています。整理がきちんとできれば、自分が把握していないものがいっさいない、クリアな状態になる。そうすれば仕事の効率も上がるし、リスク回避にもなるのです。
これは佐藤さんのおっしゃる通りで、
近年の断捨離ブームにも通ずる感覚だと思います。
また、掃除/片付けをすることでいろいろな好影響があると感じています。
整理の順番としては、こんなふうに進行するとよいでしょう。
  1. アイテムを並べてみる
  2. プライオリティをつける
  3. いらないものを捨てる
これを読んで、思い出したものがあります。

(過去記事)
たった1分で人生が変わる片づけの習慣:マネテク!

ここに書かれている「片付けの基本動作」そのものです。
やはり、これが王道なのだと思います。
まず、並べてみるのが大事ですね。
大切なのは、受信メールをチェックしたら、その場で処理するということ。僕は、その日の受信ボックスは必ずゼロにしてから帰ります。
これを習慣、あるいは行動様式にすることは、非常に大きな効果があると思います。
未読メールが大量に溜まっていると、やはりうんざりしますので…。
ちなみに管理人も仕事、プライベートともに実践しています。
まとめ
  1. 前提として、”すっきりした空間を作ることで仕事の効率が上がり、リスク回避に鳴る”というポジティブな目標を持つこと。
  2. 整理とは、自分の中の不安や”とりあえず”との闘い。それに打ち勝つためには”捨てる”勇気が必要。捨てるモノを決めるためには、プライオリティをつけることが不可欠。厳しく自問自答して、下位のものは時間軸で区切って処分するといい。
  3. せっかく整理したものを再び増やさないためにも、定期的な見直し(アップデート)が欠かせない。メールなど、放っておくだけで増えていくものは、その場で処理することが大切。
  4. 目の前の作業環境をすっきりさせておくために、モノは常に定位置に置き、使ったらすぐ戻すこと。すぎに整理できないモノの避難場所となる、フリースペースを設けておくのも便利。
  5. わかりやすく分類するために、フレームを決めてフォーマットを統一する。こうすれば、様々な種類のものがすっきり片づくうえに、シンプルなシステムなので把握もしやすくなる。

レベル2「情報」の整理術 独自の視点を導入する

・問題の本質に迫るため、情報に視点を持ち込む。
・視点導入の最終目標は、ビジョンを導き出すこと。
凝り固まった視点で物事を見ても、情報を活かせない、ということです。
7日間で突然頭がよくなる本でも、同様のことが書かれていたように思います。



様々な視点から物事を見る、ということは、
物事の本質をつかむ上で欠かせない要素だと思います。
本質を探るということは、一見、物事の奥深くに入り込んでいくようなイメージがあるでしょう。でも実は、どんどん引いて離れていくことだと思うのです。
これはまさにその通りだと思います。
個人的にも、高い視点を持って物事を俯瞰して初めて、全体感を持って本質を把握できると、経験的に感じています。

レベル3「思考」の整理術 思考を情報化する

自分の考えだけでなく、相手の考えもきちんと整理して理解することができれば、コミュニケーションの精度も格段にアップします。つまり、抽象的だった思考が、明確な情報としてやりとりされることになる。そう、思考の整理のポイントは、思考を情報化していくことなのです。その後のプロセスは、情報の整理と同じ。
先日購入したクーリエ・ジャポンに、
グローバル=ローコンテクストなコミュニケーションといった趣旨のことが書いてありました。
つまり、そういうことです。

仮説をぶつけて、相手の思いを確認する
うざがられることを恐れず、仮説をぶつけることでより精度の高い言語化が可能になります。

整理術は、新しいアイデアの扉を開く

  • 空間の整理…整理するには、プライオリティをつけることが大切
  • 情報の整理…プライオリティをつけるためには、視点の導入が不可欠
  • 思考の整理…視点を導入するためには、まず思考の情報化を
3段階の整理のまとめですが、それぞれが密接に関連していることがよく分かると思います。

  • 定期的にアップデートする→モノを増やさないため
  • モノの定位置を決め、使用後はすぐに戻す→作業環境をすっきりさせるため
  • フレームを決めてフォーマットを統一する→わかりやすく分類するため
空間の整理のポイントですが、それぞれ目的を意識することが肝要です。

  • 視点を引いて客観視してみる
  • 自分の思い込みをまず捨てる
  • 視点を転換し、多面的に見てみる
情報の整理のポイントです。

  • 自分や相手の考えを言語化してみる
  • 仮説を立てて、恐れず相手にぶつけてみる
  • 他人事を自分事にして考える
思考の整理のポイントです。

問題解決のための手がかりは必ず、対象のなかにあります。優れた視点で対象を整理すれば、解決に向けての方向が明確になる。答えは、目の前にあるのです。
深いですが、事実だと思います。
非常に気づきが多く、楽しく読むことができました。

佐藤可士和の超整理術
★★★


星の基準
★★★★★ 手元に置いて何度も読み返したい名著 買って配りたい
★★★★ また読みたい、いい本。他人に勧めたい
★★★ よい本だった。また読むかは微妙。
★★ 読む価値のある部分もあるが…。また読むことはなさそう。
★ 時間の無駄だった。

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by ジョージ滝川 at 17:10 │ Comments(0) 読書  
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